Vol.2 会社&働き方に関するあれこれ
会社の未来も想定しながら組織全体をマネジメントする役員。
3名のメンバーに集まっていただき、それぞれの仕事や会社への想い、オルカの「これまでと今」と「これから」などを中心にクロストークを開催しました。
後半は「会社&働き方に関するあれこれ」を語ってもらいました。
オルカならではの「強み」とはなんでしょう?
- 着崎
- いちばんの強みは、「ハイエンドなゲームを作れる技術力」でしょうか。
最近ではハードが高性能になって、対応していくためには高い技術が求められるようになっています。
- 高橋
- スマホアプリのリリースが増えて、コンシューマーゲームを作る会社がぐっと減った時期があったんです。
でも当時の私たちには、アプリに流れるという選択肢はなかった。
あの頃は、「コンシューマーゲームを作り続けることで生き残っていけたら、オルカという社名がブランドになるかもね」なんて言い合いながら頑張っていました。
- 古林
- それまでもコンシューマーゲームを作り続けてきていたから、状況がかわってもまだまだやれると思ったんです。
まあ本音を言えば、プレッシャーは想像以上だった……。
でも、あの時期を乗りこえてきたからこそ、今も続けられているのかもしれません。
- 高橋
- 今、オルカが受託制作しているのは、チームで取り組む大規模なゲームがほとんど。
社内だけでなく、関連会社やその他のスタッフなど、「ゲームを作りたい!」
という人を集めて制作を進める体制になっています。
人や組織を結びつける接着剤やハブになれる機能をもっていることも、オルカのいいところだと思っています。
ゲームの規模によって、現場での仕事内容は大きくかわるのでしょうか?
- 着崎
- 自分のしてきた仕事が話題になるのは、大規模な作品ならではの喜びかもしれません。
私は今でも、自分が携わったゲームが雑誌やネットの記事になると、「頑張ってよかったな」なんて思いますよ。
- 高橋
- 規模が大きい仕事は数年がかりのプロジェクトなので、評価されたときの喜びも大きいですよね。
それに加えて、企画の初期段階からじっくり腰を据えて1つの作品に向き合える経験も貴重だと思います。
- 着崎
- 反対に、大きすぎない仕事は経験値を増やすチャンスになります。
とくに若いうちは、いろいろな仕事に関わってみることが
自分の引き出しを増やしていくことにつながるんじゃないかと思います。
- 高橋
- 私たちが若い頃は、期間が1年だと「長いなあ」、
チームのメンバーが30人ぐらいで「大プロジェクトだ!」なんて感じだったんです。
中には、「経験が浅い若いメンバーで動かしていいよ」なんて雰囲気の仕事もありました。
- 古林
- 目上の経験豊富な人がいると、どうしてもその人の意見に従いがちでしょう?
でも、若いメンバーだけのチームなら、自分たちなりに創意工夫を重ねられる。
失敗もあるけれど、若手が力をつけるよい機会でした。
- 着崎
- 今後は、メインの大規模な仕事に加えて、たとえば1年程度で作れる自社作品を
コンスタントにリリースしていく、なんてことをやってみたいですね。
- 古林
- 自分たちを追い込んでくれるような若手が出てきてくれたらいいな、という気持ちはあるけれど、
そのためには、まず若手が経験を積める場が必要です。
ほどよい規模感があって、若手が中心になって回せる仕事を作っていくことが今後の課題かもしれません。
ゲーム制作は「忙しい仕事」というイメージがありますが、実際の働き方はどのような感じなのですか?
- 高橋
- 以前のゲーム業界には「徹夜続きで、プログラマーが椅子の上で寝ている」なんてイメージがあったかもしれないけれど、
私がそんな人を最後に見たのは、20年ぐらい前。
今は徹夜なんてないし、よほどのことがない限り、休日出勤もありません。
ゲーム業界全体が、勤怠管理に厳しくなっていると思います。
ブラックな働き方のせいでゲーム業界を希望する人が減ってしまうのは、いいことではありませんから。
- 古林
- オルカではテレワークも取り入れているから、自分のペースで働きやすくなっていると思います。
- 高橋
- 出社の日数やタイミングは、プロジェクトごとにルールを決めています。
今は週3回出社、週2回テレワークという感じが多いのかな。(2023年11月現在)
- 着崎
- テレワークは、プログラミングなどの個人作業には向いていますよね。
でも管理する側の目が届かないから、夜遅くまで頑張ることもできてしまう点は少し気になります。
- 高橋
- 「え? そんな遅くまで働いてたの?」なんてことが起こらないようにしないと……。
- 古林
- 日常業務に関しては、なぜか出社しているときよりこまめに報告が来るんですよね。
チームの動きがわかりやすくなった点は、想定外のメリットです。
テレワークとオフィス勤務のバランスをとるには?
- 古林
- テレワークでもチャットツールを使えば必要なやりとりはできるけれど、オフィス勤務のように「なんとなく共有する」ことは難しい。
自分に言われたわけではなくても「だれかが言っているのを聞いた」とか、チームの雰囲気がちょっとピリピリしているな、とか。
日常の仕事では、意外にこういった小さな情報が大切だったりしますよね。
- 高橋
- 働き方のスタイルの正解はわからないけれど、プロジェクトの立ち上げ当初などは同じ「場」で過ごすメリットが大きいと思っています。
ひとつの作品に取り組むチームには、それぞれ文化というか、独自の雰囲気のようなものが醸成されるんですよね。
でも、コロナ禍で完全テレワークだった時期に立ち上がったチームには、スタート時点で文化を共有するチャンスがなかった。
おそらく、チームとしてのまとまりが生まれるまで、それなりに時間がかかったと思います。
- 着崎
- たしかに、リモートワークだと人脈が築きにくいかもしれません。
たとえ同じチームのメンバーでも、お互いのことをよく知らないままだと、ちょっとしたことを聞いたりするのも遠慮してしまいますよね。
同じ場にいれば、「初めまして、〇〇です」なんて挨拶から自然に距離を縮められるんですけど。
テレワークが日常になる中で、社員同士のコミュニケーションを深めるために、会社として取り組んでいることはありますか?
- 高橋
- ゲーム制作はチーム作業だから、コミュニケーションが大切。
そのためにも、年齢や所属を超えて関われる機会を作っていきたいと思っています。
たとえば、入社したての若手が自分から声をかけるのは難しいでしょう?
だから、まずは新人歓迎会を全社で行う。
それに加えて少人数で話せる機会をつくるため、入社した直後は
いろいろな先輩社員からランチに誘ってもらうようにしています。
もちろん、ランチは会社のおごりで(笑)。
- 古林
- ちなみに、「おごり自販機」なんていうものもあるんですよ。
ふたりで買うとドリンクが1本無料になるシステム。
だれかと一緒に買いにいくことが、話をするきっかけになっているみたいです。
- 高橋
- オルカには、部活もあります。
ビリヤード部、ボウリング部、麻雀部、ボードゲーム部、フットサル部の5つ。
部活に限らず、社員が集まって交流するレクリエーションを会社が補助する制度も作っています。
- 着崎
- 私は、麻雀部に所属しています。
部員にはベテランも若手もいるけれど、趣味を通してつながった場では気兼ねなく話せると思います。
この前、業務では関わったことがない20代の若手と対局したんですが、大差で負けました(笑)。
- 高橋
- ゲームってどんなにアイデアが素晴らしくても、スタッフがいないと形にすることができないんです。
おまけにエンタメはどんどん進化していくから、ゲーム作りにも明確なゴールはない。
そんな中で「おもしろいゲームを作りたい」という強い気持ちをもった人が集まっているのがオルカだと思います。
一緒にアイデアを実現していく仲間がもっと増えてくれるとうれしいですね。